転職して1週間目のエンジニアのあなたへ。
まずはお疲れ様です。新しい環境での最初の1週間、予想以上に疲れますよね。
転職してみてどうでしたか?
今まで慣れ親しんだ職場とは全然ちがいますよね。期待通りだった事、期待はずれだった事、どっちもあると思います。
人間関係はどうですか?プロジェクトメンバー、上司、同僚、顧客、、、関係する人たちと上手くやってけそうですか?
「新しい現場で結果を出す為に何をすべきか?」を、考えちゃいますよね。
どうも、陽翔(@engineer_yosyo)です。
本記事は転職したばかりエンジニアの方、全員に向けてです。
私はエンジニア人生20年の中で4回転職しました。つまり新しい職場でのスタートというのも4回経験してきました。
毎回「新しい現場で結果を出す為に何をすべきか?」と鼻息荒く考えてしまうわけですが、今まで転職経験から私はひとつの結論を持っています。
それは最初の1年で本当にやるべき事は「信頼構築」です。この1つだけ、以上です。
本記事では、30代エンジニアの場合に特化して、具体的にどうやって信頼構築するかを深堀りしていきます。
転職したばかりの方、これから転職する方にとって価値のある情報を詰め込みました。
是非、最後までお付き合いください。
さあ、どうぞ。
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エンジニアが転職して最初の1年でやるべき事は「信頼構築」
新しい職場で結果を出す為に何をすべきかを突き詰めると、本当にやるべき事は「信頼構築」です。
特に最初の1年くらいは、いかに信頼を構築するかに注力するべきだと思います。
30代のエンジニアの皆さんは、プロジェクトリーダーとして5人〜10人程度のメンバーを率いて、ユーザーのワガママな要求を上手いこと捌き、大きな問題が発生すれば関係各所と調整して解決する。
こんな日々をこなしていると思います。
そして、この経験と実績が評価されて採用されたわけですね。
新しい会社でも同じような活躍が求められている事は、この1週間でヒシヒシと感じているはずです。
はっきりと、○○ヶ月後には、リーダーとして立ち上がって欲しいという事を明確に告げられてるかもしれませんね。
突き詰めるとなぜ「信頼構築」なのか?
突き詰めるとなぜ「信頼構築」なのか?
答えはコレです。
- リーダーに求められる成果とは問題発生時に調整・交渉して推進する事
- ハードな調整・交渉を成功させる為には、相手との信頼関係が必要
問題発生時に調整・交渉して推進する事
30代エンジニア(プロジェクト・リーダー)の仕事の具体例を整理してみました。
- 5人〜10人程度のメンバーを率いる【チーム推進】
- ユーザーのワガママな要求を上手く捌く【顧客調整・交渉】
- 問題が発生すれば関係各所と調整して解決する【トラブル解決】
こんな感じですね。かなりリアルだと思います。
計画を立てたり週次で進捗確認や報告などの管理作業もリーダーの仕事ではあるんですが、プロジェクトが順調に進んでいるうちは、誰でも出来る仕事です。ほぼ、ルーチンワークに近いです。
真価が問われるは何らか問題や想定外の事が発生した時です。
下記にITの現場で日常的に発生する問題を列挙してみましたが、リーダーは日々このような問題を捌きながら、チームとしての仕事を推進していく必要があります。
メンバーや内部起因で発生する問題
- メンバーの欠席・音信不通による遅延
- メンバーのスキル不足よる遅延
- メンバーの遅延してるのに謎の定時帰りによる遅延
- メンバーの意味不明な「それは私の仕事じゃないです」
- 重要障害発生による緊急対応
- リーダー、マネージャーの調整ミスによる追加作業発生
ユーザーや外部起因で発生する問題
- ユーザーのレビュー遅延
- 遅延したのに指摘で手戻り
- ユーザーのQA回答遅延
- ユーザーからの無理難題、ワガママ
- ユーザーからのちゃぶ台返し
- ユーザーの上長からのちゃぶ台返し
- ユーザー担当者の責任逃れ
- 他プロジェクトの重要障害の緊急サポート
つまり、リーダーに求められる仕事の成果とは、問題発生時に関係するあらゆる人と調整・交渉して推進する事です。
ハードな調整・交渉を成功させる為には、相手との信頼関係が必要
信頼は仕事で成果を出すための土台です。
調整・交渉事項は、簡単なものから非常に厄介なものまでバリエーション豊かです。
簡単なものはいいですが、厄介な調整、ハードな調整はをこなしていくには、調整相手との信頼関係が不可欠です。
ずばり
リーダーの実力 = 調整できる範囲・深さ = 信頼構築する力
です。
チームメンバーとの信頼関係
リーダーはチームとしての成果が求められます。個人でがんばるとかそういう話ではありません。
計画通りに仕事が進捗する事などありません。色々な理由で必ず問題が発生し仕事は遅延します。
それをリカバリする為にチームメンバーや顧客と調整・交渉しなくてはいけないし、時にはチームメンバーにも連日の残業や週末出勤など、無理を聞いてもらって何とか進めていくわけです。
こういう時、私は転職するたびにいつも思います。自分のチームごと転職出来たらどんなにいいか、と。
既に、互いを知り信頼関係が出来上がっていて、いくつかのプロジェクトを乗り越えてきたメンバーがいてくれば、私が言う事であればそれがベストな判断だと分かってくれるし、協力も快くしてくれる。もちろん、彼らが抱える問題を解決するというかたちで、リーダーとしての役割を果たす。
こういうチームメンバーがいてくれれば、スタートダッシュで成果を出すのは容易いと思ってしまいます。はい、もちろん現実問題そんな事は不可能です。
ユーザーとの信頼関係
ユーザーとの信頼関係について、一朝一夕で構築できるものではないですね。
ハードな調整をする際には、どんなに論理的に説明しても首を縦に振ってくれない事も多いです。そして、何を言うかではなて、誰が言うかがポイントです。同じ事を別の誰が言ったらOK貰えた、みたいな事はある話です。
「○○さんが言うなら、まぁ、仕方ないですね。」という感じです。リーダーになると調整事項が増えてくるわけですが、信頼構築ができてないうちは、思うように調整ができなかったりします。
どのレベルでの調整・交渉力が必要かについては、プロジェクトによって異なります。が、基準としては、自分と同じ立場のユーザーと調整・交渉がスムーズにできるレベルと考えればまずはいいと思います。
- 自分がメンバーであれば、ユーザーの担当者(平社員)
- 自分がリーダーであれば、ユーザーのリーダー(主任クラス)
- 自分がプロジェクト・マネージャーであれば、ユーザーの責任者(管理職クラス)
- 自分がプロジェクト・オーナーであれば、ユーザーの役員クラス
相手が上長を出してくるような事案では、自分もエスカレーションして対応する、が正しい姿です。
しかし、リーダーで調整すべき事案が調整できずに、いちいちマネージャーへエスカレーションするようでは仕事のスピード感が出ないし、リーダーを置いている意味が半減してしまいます。
猶予期間は長くても1年
転職では、今まで積み上げてきたものを全部捨てて、ゼロからのスタートになります。これが30代エンジニアが転職と引き換えに負うことになる最大のデメリットです。
しかし、いつまでもそんな事は行ってられません。信用の構築ができて、求められる調整・交渉が出来るようになるまでの猶予期間は長くても1年です。最初の1年は「転職してきたばかりだから、まぁ、最初は仕方ない」と言ってもらえる可能性が高いです。
しかし、当然その1年の中でも徐々に出来る範囲を広げていく、それをしっかりと証明しているという条件つきです。
ゼロの状態で1年はイケるなんて甘い話ではないので、そこは勘違いしないようにしていただきたいです。
信頼構築のコツ【小技含めて色々】
信頼構築って、一朝一夕では行きません。だから小手先の技とかはありません。
とは言っても心がける事やちょっとしたコツをご紹介します。ヒントくらいにはなるかと思います。
- 基本に超忠実に
- コミュニケーションは積極的に【小技あり】
- 愚直にコツコツと半年積み上げる
超基本に超忠実に
- 超基本:約束を守る
- 超基本:勤怠は抜かりなく
- 超基本:出来ない事は出来ないと言うが代案を出す
コミュニケーションは積極的に
- 最初は放置されガチ。最初だけは頑張ってコミュニケーションを取ろう
- メンバーやユーザーに興味を持とう
- 最初だけは頑張って話しかけよう
【小技】
- アフター5はフル活用
- 酒好きはどの現場にも必ずいる
- 顧客との懇親会は仲良くなるチャンス
- ビフォアー9もフル活用【超効果的】
- なぜか、朝1時間早く出てるだけで評価されたりする
- 朝派の人は必ずいる。コミュニケーションとりやすい
- 朝派の人は仕事ができたり、キーマンだったりする
- 普通に仕事が効率的に進められる
- 最初は残業も効果的【戦略的に】
- 最初のキャッチアップは物理的に時間かけてOK
- なぜか、残業してると頑張ってる感がでる
- 残業派の人とコミュニケーションとりやすい
- サークル活動や週末のアクティビティ
- 誘われたらチャンス。最初だけでも行ってみよう
- タバコミュニケーション
- 喫煙者は有効活用
愚直にコツコツと積み上げる
- 一発ホームラン技はない
- 人間ばかじゃないす。うわべだけの言動ってすぐにメッキがはがれます
まとめ
さて、本記事はそろそろ終わりとなります。
一番伝えたい事はこちらです。
- リーダーに求められる成果とは問題発生時に調整・交渉して推進する事
- ハードな調整・交渉を成功させる為には、相手との信頼関係が必要
そして、言い古されている事ですが、最後に。
信頼構築は時間が掛かりますが、信頼を失うのは一瞬です。
最後までお付き合いいただきありがとうございました。