IT業界

【IT業界の歩き方/業界研究】IT業界の構造を理解【Web系】

2021年1月13日

Google

 

Webエンジニアになりたいと考えるあなたへ

 

BtoBとBtoCとでは全く別物ですよ。同じWeb系企業でも。大丈夫ですか?

 

なんか偉そうですみません。これはIT業界に入ったばかりで何も知らなかった20年前の自分に向けてのアドバイスです。これからIT業界に入りたいと思っている人は必読の記事となります。

 

どうも、陽翔@engineer_yosho)です。

大学を3年で中退してITエンジニアになり20数年が経ちました。今は外資系ITベンダーでプロマネをやっていて、年収は1000万円を越える事ができました。

※本記事のリンクには広告が含まれる場合があります。

 

しかし、20数年前の当時の私はIT業界の事が良く分からず、教えてくれる人もいなかったので、キャリアアップという意味で遠回りしました。また、大学を中退した事もありそもそもIT業界への入り方も時給900円という底辺から入ってしまいました。

 

もちろん、今はでIT業界がどういうものかよく理解しています。この記事で20年前の私のように何も分からずIT業界で迷子になる人が1人でも減れば良いと思っています。

 

陽翔
本記事のシリーズでは未経験からIT業界を目指すあなたへ、IT業界の構造を解説します。

 

  • 【IT業界の歩き方/業界研究】IT業界の構造を理解
    • SI系
    • Web系
    • 社内SE

 

 

是非、最後までお付き合いください。

さあ、どうぞ

 

【IT業界の歩き方/業界研究】IT業界の構造を理解【Web系】

PC

突然ですが、TBSドラマの『わたし、定時で帰ります。』見ましたか?

2019年4月~6月で放送していた、Webエンジニアの仕事ぶりを描写したドラマですね。

 

そしてこの記事を書いている時にこのようなツイートをしています。

ちょうど今書いてるブログはWeb系の深掘りについてなんだけど、考えれば考えるほど、勘違いしてる人が結構いるのではないかと懸念が。フロントエンドで最新のJS使って、サーバーサイドはPHPかpython、リポジトリはGitでCI/CDでアジャイルならそれで良いのかな?たぶん、想像してるのとちがうけどな

 

ドラマの中でWebエンジニアの仕事ぶりが描写されていますが、割りと真実に近くリアルに描かれていると思いました。ここで描かれていたWebエンジニアを取り巻く環境も絡めて、Web系について深掘りしていきます。

 

 

IT業界を構造を理解(Web系)

Google Search

Web系はGAFAをはじめとするインターネットの巨人が牛耳る世界です。SIerとはビジネスモデルからカルチャーから全く違う世界ですね。その名のとおり自社でインターネットを通じてサービスを提供する企業です。

 

Web系の特徴

  • GAFAが神
  • 最新の技術を駆使したモダンな開発
  • アジャイル開発
  • 基本クラウドベース
  • 基本スマホファースト
  • BtoC(自社サービス)
  • 当然自社で開発。10時出勤
  • スーツじゃなくて私服
  • 無駄にドキュメント作らない
  • 基本的には技術者がエラい
  • ホワイトのイメージ
  • そこまで残業多くない

 

Web系企業には、日系、外資系さまざまな企業があります。ビジネスモデルの違いから更に4つに分類してみました。Webエンジニアとして働く目線で、この4つの違いも解説します。

 

 

さて、まずは4分類を見てください。

自社サービス(BtoC)

  • プラットフォーマー【別格・神】
  • 自社サービス企業【勝ち組】
  • ソーシャルゲーム企業【不安定】

受託開発(BtoB)

  • Web系システム開発のベンダー

 

ここで、Web系とSI系の位置関係を整理してみました。

軸は

  • BtoBかBtoCか
  • 受託か自社サービスか

の2軸です。

 

マトリックス

 

こうなります。

この視点でもう一度先ほどの4分類を整理すると・・・

自社サービス(BtoC) ⇒ Web系

  • プラットフォーマー【別格・神】
  • 自社サービス企業【勝ち組】
  • ソーシャルゲーム企業【不安定】

受託開発(BtoB) ⇒ SI系?

  • Web系システム開発のベンダー【実態はSI系】

 

一概にWeb系と言っても、ビジネスモデルとしてはSI系と同じという企業がありますね。

かなり重要なのでもう一度言います。

 

BtoBとBtoCとでは全く別物ですよ。同じWeb系企業でも。大丈夫ですか?

 

きっと、

  • 最新のJavaScriptのライブラリを使っているだろうし、
  • GitでモダンなCI/CDを実現していて、
  • アジャイルっぽくやっている

と思います。だけどBtoBである以上は、クライアントに向けたシステム開発であり、SI系で抱える闇というか問題を抱えています。

 

さて、この点も踏まえて、それでもひとつずつ説明していきます。是非、最後まで読んでください。

 

プラットフォーマー【別格・神】

神々

プラットフォーマーの例:

  • Google、Apple、Facebook、Amazon、Twitter、LINE

 

言わずと知れたGAFAを代表とするインターネットの覇者です。Web系の中でも最上位に位置すると考えています。もはや、これらの企業のサービスはわれわれの生活の隅々まで浸透していて、これらの企業なしでは生きられない体になっています。

 

知名度や株価はもちろんの事、ビジネスモデルから見てもこれらの企業は別格過ぎです。インターネットの神です。

 

Web系企業のビジネスモデルは、BtoCが基本で一般消費者を対象とするサービスをインターネットを介して行いますが、GAFAをはじめとするこれらの企業はレベルが違います。

 

GAFAは一般的な企業がBtoCに留まらずBtoBも含めてインターネットに関わるビジネスを行う上で必要なプラットフォームを提供していて、このプラットフォームに乗らないとビジネスができない程の圧倒的な立場を作り出しています。インターネットに関わるビジネス全てに大きな影響力を持っています。

 

 

自社サービス企業【勝ち組】

WINNER

Webサービス企業(自社サービス企業)の例:

  • Yahoo Japan、リクルート、楽天、サイバーエージェント、メルカリ

 

日本を代表するWeb系企業です。誰もが普段からこれらの企業のサービスを使っていますよね。

 

これらの企業は自社サービスにてBtoCビジネスを行っています。BtoCとはBusiness to Customerの事で一般消費者を相手にしているビジネスです。だから、皆さん良く知っているわけです。

 

SIとの最大の違いは自社サービスという事です。SIではクライアント企業の為のシステム開発ですが、Web系では自社のシステム開発です。

 

BtoCビジネスをするという事は、サービスを直接一般消費者に届けるので、いかに一般消費者を囲い込めるかが重要です。

 

ユーザーとの接点になるフロントエンドのUI/UXは非常に重要でビジネスの生命線になります。だから、Web系企業はフロントエンドに最新の技術を使い他者との差別化を図ろうとします。どんどん新しい技術が生まれていますね。

 

また、日々ネットを介して集まってくる一般消費者の反応を見ながら、非常にクイックにサービスを修正・調整して売上げや収益を改善していきます。これは自社のシステムであるからこそ実現可能です。まさにアジャイルです。

 

自社にてシステム改変の意思決定ができるので、その日のリリースするという事も全然あります。SIでは考えられないスピード感です。

 

 

Webエンジニア視線で見た場合、この部分が非常に面白い部分です。

  • 最新の技術を使いこなす
  • 自社で意思決定ができる(顧客のわがままとは無縁)
  • ネットの反応をみて改変しその結果がすぐに分かる

 

ただし、BtoCビジネスは一般消費者向けなので実は薄利多売で収益率はそれほど高くないです。意外ですが事実です。だから、BtoCの自社サービス企業のWebエンジニアは報酬はそれほど高くないです。SI系のプライム所属の方が報酬は高い事が多いはずです。

 

 

ソーシャルゲーム企業 【不安定】

上昇

ソーシャルゲーム企業の例:

  • DeNA、GREE、ガンホー、mixi

 

こちらも皆さん日々よく使っていると思います。ソーシャルゲーム企業です。

 

別の記事でも書きましたが、日本のITで世界に通じるのはソシャゲしかありません。同じくBtoCビジネスなんですが、楽天やYahooとは収益構造が違います。収入源はゲーム内課金です。

 

いわゆるガチャですね。

 

ガンホーのパスドラなど、特にヒット商品はすさまじく高い収益を生んでおり、それに携わるWebエンジニアの給料も高めです。その為にソーシャルゲームのフロントエンドは特に技術の粋を注ぎ込んでいます。高い技術力が必要となります。

 

ただ、不安定です。ゲームがヒットしその人気が続き利益が上がり続けるかどうかで、会社の収益、そして株価も全然換わってきます。ガンホー株の高騰と下落は仮想通貨のチャートを見るようですよ。企業自体がゲームのヒットに次第で不安定であると思います。

 

ガンホー株価

 

 

Web系システム開発のベンダー【実態はSI系】

ピラミッド

では、問題のWeb系システム開発ベンダーの話です。

 

コーポレートサイトやスマホアプリなど開発しているものはまさにWeb系です。使っている技術や環境、働き方も割りとモダンだと思います。

  • 最新のJavaScriptのライブラリを使っているだろうし、
  • GitでモダンなCI/CDを実現していて、
  • アジャイルっぽくやっている

 

しかしです。BtoBである以上はクライアントに向けたシステム開発であり、SI系が抱える闇・問題を同様に抱えています。

SI系が抱える闇

  • わがままで理不尽な”お客様”と嫌な思いしながら付き合う必要あり
  • あの手この手を使って”お客様”をコントロールしないとプロジェクトが進まない
  • 技術力よりも人間系スキルが必要で、”お客様”対応でめちゃ疲弊して嫌になる
  • ただ金を払っているというだけでこんなに傲慢になれる人間が存在する事を知れる
  • めちゃ残業で追い込んで、泊まり込みなど普通
  • でも、そのうち誰かが倒れる

 

私はSI歴20年のベテランなのでまだまだ上げられますが、まぁ、これくらいにしておきます。

TBSドラマの『わたし、定時で帰ります。』でも結構リアルに描写されていました。

 

私が懸念している事

BtoCの自社サービス企業とこのBtoBのWeb系開発ベンダーでは、ビジネスモデルが違うのでエンジニアに求められるスキルや働き方も違います。

 

ベンダー(システム開発会社)である以上、クライアント企業を相手にしている時点で、SI系と同じように人間系のスキルがかなり必要とされます。Webエンジニアというと、プログラム言語とインターネットを相手にしていれば良いイメージがありそうですが、それだけでは無いです。

 

また、プロジェクトの規模に応じて、外注(下請け会社)を使いという点もSI系と同じです。開発チームに社外のメンバーが入ってくるので、ここで外注のマネージメントが必要となってきます。同じく人間系のスキルとなります。私の知るエンジニア派遣業を営む社長は最近、Web系企業との取引が増えてきていると言っていましたので、そのような流れにあるのだと思います。

 

IT業界へ転職する際には、WebエンジニアであればとりあえずOKという事ではなくて、Web系でも色々ある事。そして、ビジネスモデルの違いからWebエンジニアの働き方や求められるスキルが違う、という事をしっかり理解して欲しいです。その上で、Webエンジニアになるにあたり、どのポジションを取っていくのかを考えて欲しいです。

 

IT業界に入って「こんなつもりではなかった!」って思ってもらいたくないから、言っています。

 

恐らく多くの人がイメージしているWebエンジニアの像は、自社サービス企業かソーシャルゲーム企業です。

 

BtoCのビジネスを行う企業ですね。多分、そうだと思います。しかし未経験でこれらの企業に入るのは、わりと難しいと思います。だから、何ヵ年かの計画でスライドして行くことも念頭において置くと挫折しにくいと思います。

 

完全なる勝ち組のWebエンジニア

さて、Web系の4つの種類について話をしました。それぞれもっと詳しく話せるので、それはまた別の記事に書こうと思いますが、かなりイメージは伝わったのではないかと思います。

自社サービス(BtoC) ⇒ Web系

  • プラットフォーマー【別格・神】
  • 自社サービス企業【勝ち組】
  • ソーシャルゲーム企業【不安定】

受託開発(BtoB) ⇒ SI系?

  • Web系システム開発のベンダー【実態はSI系】

 

既に全員分かっている事ですが、GAFAに入れればWebエンジニアとしては完全なる勝ち組です。収入もトップエンジニアだと数千万の世界だと聞きます。特にグローバルでは。日本法人でもやっぱりダントツに高い年収です。

 

GAFAは競争力を付けるために世界中から優秀なエンジニアや研究者をお金に糸目を付けずに集める必要があります。一流の人材には一流の報酬なのでしょうね。

 

また、エンジニアリングや研究に没頭して成果をだしてもらう為に、それ以外の心配ごとを排除する為とGoogleの何かの本に書いてありました。

  • 数千万の年収 ・・・・ 生涯のお金の心配の排除
  • 無料で使えるレストラン ・・・・ 食事などの福利厚生の心配?の排除

 

GAFAにはどうすれば入れるのか?

ずっと、GAFAとして話をしてきましたが、Microsoftも含めたGAFAMで話をします。

 

私が知る限りですが、AmazonとMicrosoftは転職エージェント(実際に使ったのはビズリーチ経由でエントリーが可能でした。ちょっと前の話ですが。私は大学中退ですが、どちらも選考は進めたので学歴での足きりは無さそうです。どちらもクラウド系のエンジニアのポジションでした。

今後、基幹系システムがクラウド化していく流れは止まらないので、クラウドエンジニアの需要が上がっているものと思います。自信あるエンジニアの方は調べてみると良いと思います。エージェントに登録してみてください。先日もAmazonから引き続き募集しているメールが届きましたので可能性はあると思います。

転職エージェントサービスの正しい使い方は「【エンジニア転職】信頼できる転職エージェントと付き合おう」を読んでみてください。おすすめ転職エージェントのリンクもつけてあります。

 

Googleは分かりません。すいません。コーポレートサイトに募集要項は載っていますので、直接応募は可能なのではあると思いますが、まぁ難しいと思います。Googleは学歴が必要という話も良く聞くので、高学歴の学生が新卒カードを使って入るのが一番確実かもしれません。

 

Facebookも分かりません。すいません。ただ、日本法人はそれほど規模が大きくないと聞いた事がありますので、GAFAMの中ではかなり難しい方かもしれません。余談ですが日本のDB界隈で超有名な方がDeNAから引き抜かれて、米Facebookに入ったという話はちょっと有名です。

 

Appleも分かりません。すいません。

 

私には本当に数人ですが知人でシリコンバレーのエンジニアがいます。シリコンバレーの企業間での転職は頻繁に行われているようです。米Yahoo ⇒ 米Google ⇒ 米Twitter と転職した人や、日本では余り知られていないシリコンバレーの企業に入りそこから米Googleに転職した人を知っています。

 

一番確実な方法はGAFAMで働く知人の紹介で転職する、です。

 

日ごろからエンジニアの人脈は作って置いた方がいいです。GAFAMに転職でなくても、IT業界に知人が多いほうが転職の失敗を減らす事ができますから。

 

【IT業界の歩き方/業界研究】IT業界の構造を理解【Web系】はこれで終わりとなります。

 

最後までお付き合い頂きありがとうございました。

 

 

 

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